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オウンドメディア

オウンドメディアはハーフ内製がおすすめ!インハウス化の4つのポイントも紹介

オウンドメディアはハーフ内製がおすすめ!インハウス化の4つのポイントも紹介

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長屋智揮
著者プロフィール
長屋智揮

XINOBIX(シノビクス)株式会社 代表取締役。これまで数百サイトのWEBメディアの運営に携わる。コンテンツSEO・オウンドメディア運用が専門。

オウンドメディアを立ち上げる際に、運用や制作を外注するか内製するか迷っていませんか?

「内製したいが執筆するリソースがない」
「外注したいが記事が薄っぺらくなりそうで不安」

シノビクスにはこのようなお悩みを持つ方から多くのお問い合わせをいただいております。

これまで累計100サイト以上のオウンドメディア運用に関わる中で気づいたことがあります。

それは、企業のオウンドメディア運用体制で、外注か内製どちらにするか?という二元論的な選択ではなく、両者のいいとこ取りをした「ハーフ内製」という運営体制が昨今のオウンドメディア運用の正解なのではないか?ということです。

実際に弊社の支援事例としても、ハーフ内製によって、月間のコンバージョン数を100件以上に伸ばしたメディアが複数あるなど、事例も生まれています。

長屋

本記事では、シノビクスが現時点でベストだと考えられるオウンドメディアの運営体制として「ハーフ内製」をご紹介するとともに、具体的な運用のポイントや支援会社の選び方をご紹介します。

オウンドメディアの内製・外注とは何を指すか?

オウンドメディアの内製と外注を考えるにあたって、まずは運用体制の工程を整理してみましょう。

前提として、オウンドメディアの運用フローは、メディア全体の戦略や方向性を決めたり、制作するコンテンツを企画したりする「戦略・企画」フェーズと、実際にコンテンツを作っていく「制作」フェーズに分けられます。

つまり、オウンドメディアの「内製」とは、戦略・企画の工程と、制作の工程をどちらも社内でおこなうことを意味します。反対に「外注」する場合は、両者をいずれもパートナー会社に任せることになります

参考として、Content Marketing Academyが実施した日本のコンテンツマーケティング業務に関係するビジネスパーソン128名に対して実施したアンケートによると、128名のうち79名(61%)はコンテンツ制作をを外注しており、36名(28%)は企画や編集を外注しているようです。

期間:2023/7/15 – 2023/8/31 ※集計結果の公表は2023年10月
対象:コンテンツマーケティング業務に関係するビジネスパーソン
B2B 有効回答者数:75名/ B2C 有効回答者数:53名/合計:128名
引用元:Content Marketing Academy 実施 CONTENT MARKETING SURVEY 2023 Summer のデータを一部加工

オウンドメディアの内製・外注のメリット・デメリット比較

長屋

オウンドメディアの運営体制に関するお悩みを聞く中で、

「費用対効果がわからないからとりあえず内製で様子を見てみよう」
「うちにはノウハウがないから外注がいいだろう」

しかし、内製も外注もそれぞれ一長一短です。

外注か内製、費用はどちらが安いのか?

外注と内製を比較する上で、 真っ先に頭をよぎるのはどちらが安いかではないでしょうか。実際内製を検討されている方の多くがコストを抑えたいと考えている印象です。

この比較については、内製にかかる社員の人件費と、外注にかかる費用を比較する必要があります。

比較については考慮すべき要素が多岐に渡るために、単純な比較が難しいのですが、仮に以下の条件でシミュレーションしてみましょう。

▼内製の場合(編集者の平均的な年収で算定)
・年収500万円(時間単価2,600円)の社員が全工程を実施

▼外注の場合(中小規模の支援会社の費用感を想定)
・1記事あたり5万円で記事を制作
・設計やキーワード選定、レポート作成などを20万円で担当

例えば、オウンドメディアで年収500万円(時給換算2,600円)の社員が全工程を実施した場合と、1記事あたり5万円で制作会社に外注した場合の制作費用の比較です。

表面的にかかるコストのみを比較する際の考え方として、まずは以下の図をご覧ください。

図:内製・外注の場合で月間にかかる費用の比較

業務内容内製外注
戦略設計・コンテンツ企画・レポート作成等10万円20万円
コンテンツ制作(10本)30万円50万円
合計費用40万円70万円

こちらは非常に乱暴な比較ではありますが、内製の方が表面的なコストは安くなる傾向にあります。

ただし、正社員の雇用リスクや社会保険、オフィス等の間接費、ノウハウ不足により結局外注が必要になるなどを考慮すると、一概に「どちらの費用対効果が良いか」は比較しづらいでしょう。

参考として、内製と外注を比較する場合のコストシミュレーターを共有します。

担当者社員の給与と外注にかかる費用を入れると、コストが比較できるようになっています。

内製と外注それぞれにかかる費用をシミュレーションしたい方は、ぜひダウンロードしてみてください。

>>> オウンドメディア内製・外注コスト比較シミュレーターをダウンロードする

オウンドメディア運営は、もし人材が採用できるのであれば「内製の方が安くなる傾向にある」という前提を踏まえて、コスト面以外の内製と外注のメリットとデメリットの全体像を見てみましょう。

内製のメリット

ここでいう「内製」とは、運営のすべてを自社でまかなう体制のことです。内製のメリットは主に以下の3つです。

  • コンテンツに自社の独自性を反映できる
  • 自社に運用のノウハウを蓄積できる
  • 社員教育として活用できる

1.コンテンツに自社の独自性を反映できる

内製の最も大きなメリットは、コンテンツに専門性や独自性を反映できることです。内製する場合は実際にその業界の知見がある社内の担当者がコンテンツ制作に携わるので、内容に自社のノウハウ、企業文化といった一次情報をそのまま織り込めます。

例えば、以下のような独自性はコンテンツに反映しやすいでしょう。

  • 顧客の事例
  • 自社が持つ独自ノウハウ
  • 社長やベテラン社員の経験談
  • 自社商品のアピール

社内担当者であれば、自社製品の良さやアピールポイント、顧客の悩みや動機をよく理解しているため、コンバージョンまでの導線が組みやすいのはもちろん、訴求ポイントもブレのない記事を作りやすいでしょう。

また、業界に通じた担当者がコンテンツ制作に携わることは、SEOの観点からも大きなメリットがあります。近年Googleが重要視する項目の一つに「E-E-A-T(※)」が掲げられています。

特に、最近は権威性や信頼性、専門性に加えて経験がこれまで以上に重要視されています。

経験についてGoogleの検索品質ガイドラインは以下のように言及されています。

実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。

引用:品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加

内製であれば、一次情報を織り込みやすく、そういったサイトは検索結果で上位表示されやすいので、オウンドメディアとしてのクオリティも保ちつつ運用できます。

※「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trust(信頼)」の頭文字をとったもの

2.自社に運用のノウハウを蓄積できる

オウンドメディアの運用を外注先に丸投げしてしまうと、自社にノウハウが溜まらず外注先への依存から抜け出せなくなってしまいます。一方、内製では社内のメンバーでコンテンツ制作を回していくので、企画の立案やSEO、ライティング技術といったノウハウがすべて自社に蓄積されていく点もメリットです。

3.社員教育として活用できる

また、オウンドメディアを内製している企業の中には、コンテンツ制作などを社員教育として活用しているところもあります。

具体的には以下のような目的を持って運営している企業は多数あります。

  • ベテラン社員が書いた記事を見て、他の社員がノウハウを学ぶ
  • 新入社員が記事を書き、業務の理解を深める

特に新人教育において、会社の名前でコンテンツを制作するとなると、ある程度責任が発生し、社内の複数人の目を通したうえで公開されることになります。

その過程で、日々の業務で得たノウハウなどをわかりやすく言語化するトレーニングを詰み、業務の理解を深めることができます。

内製のデメリット

内製のデメリットは主に以下の3つです。

  • コンテンツを作成するリソースが足りない
  • ノウハウがなく誤った方向に進む
  • 担当者の退職により運営が止まる

1.コンテンツを作成するリソースが足りない

内製にチャレンジするほとんどの会社では、オウンドメディアが形になる前にリソース不足で挫折することが多いです。

具体的には、次のような失敗が多いです。

  • 「月に1本社員が記事を作る」という目標を掲げたが、業務が忙しくて全く執筆できない
  • コンテンツ作成よりも営業目標を達成することが重視され、次第にコンテンツ作成の優先度が下がる

参考として、以下の図はオウンドメディアの内製化プロジェクトとして弊社が支援したクライアントの担当者ごとの工数です。

しっかりとした自社独自のコンテンツを月間で10本作成する場合に想定される月間の工数です。

コンテンツを作成するのに、品質の高いものであれば10時間程度はかかり、社内関係者へのヒアリングなども入れると月間で200時間程度の工数がかかると想定されます。

オウンドメディアに本気で取り組む場合はこれほどの工数がかかる可能性がありますが、内製にチャレンジする会社は、専任の担当者がアサインされることは多くはありません。

長屋智揮
長屋

これだけの工数を、専任担当者なしで内製しようとすると、リソース不足や意識の薄れなどから途中で更新が止まってしまうことはよくあります。

2.ノウハウがなく誤った方向に進む

リソースだけでなく、知見やノウハウがない状態でのスタートし、誤った方向に向かうケースです。

具体的には次のようなケースです。

  • 記事を作ればアクセスが増えると思い、頑張って記事を作るが読まれない
  • アクセスは増えてきたが、自社の見込み客ではないユーザーのアクセスがほとんど

戦略設計の段階での誤りは、その後のオウンドメディアプロジェクト全体の失敗につながります。社内にノウハウがない中で誤った方向性で運用をはじめても、なかなか成果につながらず途中で頓挫してしまうことになります。

3.担当者の退職により運営が止まる

企業によっては、メディア運用に詳しい担当者が運営していて上手く回っている場合もあります。しかし、このようなケースで注意しなければならないのが属人化による運営破綻です。

オウンドメディアを社員1人だけで回していると、担当社員が急に休んだり退職したりした場合、運用フローや業務の詳細がその人以外では分からない状態になってしまいます。

また、引き継ぎを行ったとしても、次のような目に見えづらい重要な要素もあります。

  • ライターとの関係性
  • 企画のアイデア力
  • 編集力
  • 社内調整力

結果的にどのように対処したらよいかわからなくなり、担当者がいなくなった後は運営がストップしてしまうリスクがあります。

長屋智揮
長屋

私もインハウスのオウンドメディア担当だった時に、引き継ぎがうまくいかずに更新が止まってしまった経験があります…

外注のメリット

戦略から制作までを丸投げするケースです。外注のメリットは主に以下の2つです。

  • 立ち上がりが早い
  • コンテンツを量産できる

1.立ち上がりが早い

自社にノウハウが不足していても、外注では習熟したディレクターやライターが立ち上げをおこなうため、スムーズに運用が軌道に乗ります。

新たに自社社員が運用のためのノウハウやライティングのプロセスを学ぶ必要はなく、リソースを割かずとも滞りなく企画が進むため、計画が頓挫するリスクを下げられます。

2.コンテンツを量産できる

オウンドメディアで成果を出すためには、少なくとも数十〜百記事程度のコンテンツが必要となります。

費用はかかりますが、オウンドメディアを外注すれば多くの記事を短期間でも大量に生産できます。また、外部ライターへの指示もパートナー会社が担うため、自社で特に細かくチェックしない場合は月に数十本の記事を公開することも可能です。

外注のデメリット

外注のデメリットは主に以下の2つです。

  • Web上の記事を寄せ集めた薄いコンテンツができる
  • 自社の商品・サービスの魅力が伝わりづらい

1.Web上の記事を寄せ集めた薄いコンテンツができる

記事制作を制作代行会社に依頼した場合、検索結果で上位表示を狙うSEO記事を作成することが多いです。

しかし、制作会社は制作のプロではありますが、業界知識を持つプロではありません。

ではどのように記事を作るかというと、検索上位に表示されている競合の記事をリサーチして、言い回しを変えたり内容を噛み砕いたりしたものを寄せ集めていくことになります。

もちろん、網羅性の高いコンテンツに仕上がるという点では決して間違いではないのですが、一次情報を反映しづらいためどうしても独自性が薄くなってしまうところがあります。

2.自社の商品・サービスの魅力が伝わりづらい

パートナー会社や外注ライターは、同様に自社についても社員ほどの詳しさはありません。丸投げで外注する場合には、自社についての理解が足りないまま記事制作が進んでしまうことも少なくないです。

そうなると、委託先によっては「辞書のような記事に、自社商品のURLが添えてあるだけのコンテンツ」が出来上がってしまうことになります。

せっかくアクセスが集まっても、その後のお問い合せや売上につながらなければ意味がありません。成果を上げるオウンドメディアを作るには、自社の商品やサービスを、コンテンツの中でどう伝えていくかの設計が重要です。

内製と外注のいいとこ取り「ハーフ内製」のオウンドメディア運用とは?

このように、内製も外注もメリット・デメリットがあるため、「この状況ならこちらがよい」とは一概に言えません。

長屋智揮
長屋

そこで、弊社が現時点でベストだと考えているのは、両者のいいとこ取りをした「ハーフ内製」です。

ハーフ内製では、コアとなる「戦略・企画」の部分は社内でおこない、「制作」の部分を外部パートナーへ依頼します。

長屋智揮
長屋

私自身、インハウスのメディア担当者からパートナー会社としての支援まで経験しましたが、体感で一番成功確率の高い体制だと考えています。

戦略・企画を社内で運用することになるので、ノウハウがない場合はメイン担当者が一通りの運営について学習するコストがかかりますが、独り立ちしてからの伸び代が大きいと感じます。なんだかんだ、事業の解像度の高いメンバーが作る・管理するコンテンツは自然と独自性が高まり、サービスへの導線も作りやすくなります。

弊社の支援で一番多く支援・提案している体制でもあり、成果とサステナビリティーを考えるとおすすめの体制です。

ハーフ内製する際に必要な組織体制とは?

ハーフ内製では、社内の担当者をフロントに立てて、その担当の下にパートナー会社のコンテンツディレクター(編集者)などが就き、各ライターやデザイナーを統括していく体制がおすすめです。

コンテンツの質を担保するためには自社の経験や知見を記事に反映させる必要がありますが、社内担当者が一人ひとりのライターやデザイナーと直にコミュニケーションを取るのは非常に手間がかかります。

そこで、外部のディレクター(編集者)に窓口になってもらうことで、自社の知見や意向をコンテンツに組み込みつつも、効率的にコンテンツ作成ができます。

コンテンツを作る際に重要な編集会議とは?

ハーフ内製化のポイントとなるのが「編集会議」です。編集会社とは、「誰に向けて、何をどう伝えるか?」をコンテンツ制作に携わるメンバーで議論をする会議です。

画像:実際に弊社が行っている編集会議の様子

できれば企画会議の時点からパートナー会社を巻き込み、一緒にディスカッションをするレベルで作り上げていくことが理想です。

編集会議の内容としては、以下のような内容となります。

  • ターゲット
  • タイトル案
  • 大見出し
  • コンバージョンポイント
  • 自社独自の内容や主張

このような項目を関係者ですり合わせて、コンテンツを企画、作成していきます。

オウンドメディアをハーフ内製する際の重要な3つのポイント

オウンドメディアをハーフ内製する際の3つのポイントをご紹介します。

  • 自社内でリーダーポジションを置く
  • パートナー会社と密に連携する
  • 自社独自の内容にこだわる

1.自社内でリーダーポジションを置く

先に紹介した体制表にもある通り、まずは自社内でパートナーとの窓口を担うリーダーポジションを決めるのがポイントです。

長屋智揮
長屋

このポジションはとても重要で、担当者のコミットメントが高いほど成功確率は高くなります。

リーダーポジションの担当者は、社内関係者との調整や、パートナーの制作会社とのやり取りを担います。そのため、オウンドメディア運用の一連のフローを現時点で理解できている、または今後学んでいくモチベーションを持ち合わせていることが望ましいでしょう。

社内でリソースを割くことが難しい場合、自社の事情に精通していれば正社員でなくとも業務委託やインターンの方でも問題ありません。

2.パートナー会社と密に連携する

制作工程では、いかにパートナー会社と連携できるかがカギとなります。

特に立ち上げ初期の時期は「編集会議」のように、パートナー会社と定期的にすり合わせの場を持つことが重要です。

具体的には次の図のようなフローとなります。

最初こそインプットの手間がかかりますが、中長期的にみるとむしろ初期でインプットを済ませてしまった方が同じパートナーと長く付き合う上では効率的です。

パートナー会社に、徐々に良質なコンテンツを制作してもらえるようになれば、自社のチェックの手間も減り、短期間で量産できるようになってきます。

この一連の流れを組むためには、「記事だけ制作代行します」といったタイプのパートナー会社よりも、自社のサービスやマーケティングゴールをしっかりと理解し、制作、運用に伴走してくれる会社への依頼がおすすめです。

3.自社独自の内容にこだわる

ハーフ内製の魅力は自社の知見や事例をコンテンツに反映できるところです。このメリットを最大限活かすために、コンテンツでは自社のオリジナリティを出すことにこだわりましょう。

編集会議で提案された企画内容に自社の事例を入れられそうな場合は資料を提供したり、自社で用意できる具体的なデータや数値があれば積極的に共有したりすることで、コンテンツにオリジナリティが生まれます。

オウンドメディアをハーフ内製する際、パートナー会社を選ぶ3つのポイント

ハーフ内製をする場合、パートナー会社選びは非常に重要です。ここではパートナー会社選びのポイントを解説します。

1.立ち上げ段階から支援してくれるか

自社にノウハウがない状態でハーフ内製を進める場合、立ち上げ段階からコンサルティングに関わってくれるパートナー会社を選びましょう。

制作会社の中には、記事制作のみを請け負っている企業もあります。自社のノウハウが整った状態で外注する分には問題ないかもしれませんが、サイト全体の戦略が不在のまま制作代行会社に依頼してしまうと、顧客のニーズとずれた微妙なコンテンツが上がってきてしまうことがあります。

各工程をバラバラで外注するのではなく、サイト構成から戦略、制作における一連のフローを並走してサポートしてくれるところを選ぶのがポイントです。

2.編集会議に同席してくれるか

ハーフ内製化のメリットを最大限活かすために、編集会議や定例会議に同席してくれるかどうかも確認しましょう。

格安の制作代行会社などでは、指示したキーワードに沿って記事を作っていく受け身体制の企業も多いのが現状です。特に最近では、チャットやメールなど、テキストベースのやり取りのみで取引が完結するケースも少なくありません。

そうなると、せっかく社内担当者をアサインしていても、丸投げの外注とほぼ変わらない出来のコンテンツになってしまいます。ハーフ内製で成功を目指すなら、コンテンツを一緒に企画して作れる会社を選びたいところです。

3.オウンドメディア運用のノウハウを提供しているか

立ち上げを一から依頼する場合でも、ハーフ内製で回していくのであれば、ゆくゆくは自社で進捗管理やメンテナンスをおこなえるようにするのが理想です。

もちろん初期段階では全面的なサポートを受ける形になりますが、競合分析やターゲットとなるキーワードの選定など、外部に依存しているコア業務を徐々に自社に移管できるとベストです。

このようなステップを踏むためには、メディア運用に関するノウハウを提供してくれる依頼先をパートナーに選ぶのがポイントです。

長屋智揮
長屋

手前味噌ですが、弊社XINOBIX株式会社はハーフ内製化が実現するまでの支援を得意としている会社です。

オウンドメディアの内製化を実現したい企業様はご相談ください。

オウンドメディアの内製化について相談してみる

オウンドメディアの内製化に成功した2つの事例

ここからは、シノビクスが携わってきたオウンドメディアの中で、実際の内製化に成功した2つの事例をご紹介します。自社メディアの内製化を目指している担当者の方は参考にしてみてください。

  • 株式会社CDエナジーダイレクト…ハーフ内製を目指していて成功した事例
  • シャドテンラボ…運用を内製化してアプリの集客にも繋がった事例

株式会社CDエナジーダイレクト

企業名株式会社CDエナジーダイレクト
オウンドメディアコツコツCD
事業内容電力・ガスの販売
コンテンツ電気やガスに関わる暮らしのコツ、節約術など
記事本数・公開頻度約90記事(2023年10月時点)/月10~20本程度

コツコツCDの特徴

  • 電気代やガス代を節約したいと思っている準顕在層、潜在層向けの記事を配信
  • 1年で12万PVを目標にしていたところ、リリースから5ヵ月で10万PVを達成
  • CVも順調に右肩上がりに増加

電力・ガスを販売している株式会社CDエナジーダイレクトの「コツコツCD」は、ハーフ内製に成功した事例です。

同社では、立ち上げ段階からハーフ内製化を検討していたといいます。オウンドメディアの運用により顧客データを社内に蓄積したい一方で、専門家のサポートも受けたいという状況のもと、パートナー企業としてシノビクスを選んでいただきました。

制作過程では、SEOのテクニカル施策だけでなく、コンバージョンへの貢献を重視したシミュレーションや、競合サイトがある中でどのように事業目標を達成していくべきかもご提案しました。また、方針決定後はチーム全員でワークショップを行い、対象となるペルソナごとに、コンバージョンまでの行動の洗い出しもおこなっています

結果として、もともと「1年で12万PV」を目標にしていたところ、約5カ月という短い期間で10万PVに到達し、コンバージョンも予想を上回る結果を出すことができました

アクセスが伸びてきてからは、コンバージョン率を高めるために、記事上のボタンやバナーのABテストをして最適なパターンを見つけるなど、PDCAを回しています。

詳細は以下の記事をご覧ください。

シャドテンラボ(株式会社プログリット)

企業名株式会社プログリット
オウンドメディアhttps://www.shadoten.com/lab/
事業内容サブスクリプション型英語学習サービス
コンテンツ英語を勉強中の人へ向けたコンテンツ
記事本数・公開頻度約70記事(2023年9月時点)/月3~4本

シャドテンラボの特徴

  • 社内の英語コンサルタント経験者や英語に精通したライターが執筆していて品質が高い
  • 立ち上げから6ヵ月でオウンドメディアの内製化に成功
  • アプリの集客に成功

社内ライターが0人の状態から、6ヵ月もの短期間でオウンドメディアの内製化に成功した事例です。同社では、サブスクリプション型の英語学習サービス「シャドテン」を広めるために良質なコンテンツを持つオウンドメディアが必要であるという考えのもと、質を保つために内製化することをゴールにしていました。

そこで、「シャドテンラボ」の戦略立案から社内のコンテンツ制作フローの整備、ライターの採用に至るまで、内製に必要なことをご支援しました。

現在では社内の英語コンサルタント経験者が実際に執筆を担当していて、品質の高いメディアになっています。また、同社が運営する「シャドテン」というアプリの集客にも繋がるようになりました

詳細は以下の記事をご覧ください。

オウンドメディアの内製に関するよくある疑問と回答

内製と外注の費用対効果をどう考えればいいですか?

内製と外注においてコストとリターンの関係性で考える必要があるため、一概に答えは出せないです。

  • 自社に既にノウハウがある担当者がいるか
  • コンテンツ制作のリソースがあるか
  • どれくらいの期間で成果を出したいのか
  • どれくらいのリターンがあるか

上記について見積もった上で判断する必要があります。

自社で直接ライターを採用するか、制作会社に依頼するかどちらがいいですか?

社内にオウンドメディア運用のノウハウを持った社員がいる場合は、自社で直接ライターを採用してフル内製することでうまくいくケースもあります。そうでない場合は、制作だけを外注するよりも、立ち上げから制作まで伴走してもらえる会社をパートナーに選ぶのがおすすめです。

オウンドメディア運用はハーフ内製がおすすめ

結果の出るオウンドメディアの運用を目指すなら、外注と内製を組み合わせた「ハーフ内製」がおすすめです。

XINOBIX(シノビクス)は100サイト以上の運営経験のあるコンサルタントが、立ち上げの段階から並走してサポートします。また、編集会議でのすり合わせはもちろんのこと、企業にあわせた戦略設定から社内業務フローに関わるアドバイスまで、柔軟に対応が可能です。

ハーフ内製に興味をお持ちの方はもちろん、「内製化に悩んでいる」「どの部分を外注してよいかわからない」といった場合も、まずはお気軽にお問い合わせください。


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この記事の著者

長屋智揮

XINOBIX(シビクス)株式会社 代表取締役。大阪府出身。同志社大学在学中にインドで情報誌の立ち上げを経験。卒業後にレバレジーズ株式会社に入社。2016年にXINOBIX株式会社を起業し、インド進出支援業をスタート。その後、英会話スクールの比較サイトを起業しウェブリオ(現GLASグループ)に売却。その間、複数の企業でインハウスのSEO責任者や事業部長を経験。2021年に再度当社を専業とし、現在はコンテンツマーケティング支援業を行う。趣味は釣り。

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